死の欲動 臨床人間学ノート
熊倉 伸宏 著

2000年発行 四六判 210頁
定価2940円(本体2800円+消費税5%)
ISBN9784880024233
その他執筆者など▼
内容の説明▼
 著者の診療ノートによると、4割の患者に深刻な自殺念慮が認められている。
 今日、死への衝動が人の心に反復して回帰する時代となり、幼い心にさえ破壊衝動が暴発し、不気味な事件が連続している。
 本書は、著者が直面した「死に憑かれた自我」に対して、先端医学と技法主義のなかで忘れ去られようとしている、医学の原点、「人間」への回帰を試みた問題作である。
おもな目次▼
第一部 臨床編
症例 フユコ/「みえないもの」─方法論的エッセイ/症例 ヒカリ

第二部 理論編
自殺の精神分析─フロイトの「死の欲動」論をめぐって/自殺の倫理学─「死ぬ権利」をめぐって/自殺の精神療法

第三部 臨床ノート