日本精神神経学会認知症診療医テキスト2
症例とQ&Aに学ぶ

日本精神神経学会認知症委員会:編

2021年発行 B5判 192頁
定価(本体価格3,200円+税)
ISBN 9784880021171

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内容の説明

精神科医だからこそ、得意な認知症診療がある。
妄想、うつ、多職種連携。
診断で難しい、治療で難しい、その後の支援で難しい。
実際のケースでポイントを効率的に学びリアルに役立つ1冊。

序 文

 社会の高齢化とともに認知症患者数は増加している.現時点で世界に約4,000万人,わが国に約600万人の認知症患者がおり,その60〜70%はアルツハイマー病である.アルツハイマー病は脳の老化と密接な関係を有しており,平均寿命の延伸とともに患者数は増加することから,今後も,認知症患者数は20年毎に倍増し,2050年には世界中で1億1,500万人に達すると予想されている.
 このような状況に対応すべく,英国の国家認知症戦略,米国の国家アルツハイマー計画など,先進諸国では国を挙げての認知症対策が進められている.わが国においても,認知症の人ができる限り地域の良い環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現をめざして,令和元年6月に「認知症施策推進大綱」が公表された.その基本的考え方は「予防」と「共生」であり,認知症の発症を遅らせ,認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会をめざし,認知症の人や家族の視点を重視しながら,施策を推進することが謳われている.認知症はきわめて社会的な疾患であり,その対応には,生物・心理・社会的要因を考慮した総合的な対応が必要とされる.
 日本精神神経学会は,認知症を精神医学における重要な疾患の1つと位置付けており,認知症に対応できる専門家を養成するために,日本精神神経学会認知症診療医制度を設置した.この認知症診療医制度は,本学会専門医の資格に加えて,認知症の診療に関する知識と技術を習得した者に,認定試験を行い,本学会認知症診療医の資格を付与することにより,認知症に関する対する社会の要請に応えようとするものである.現時点で約2,000名の本学会認知症診療医が誕生しているが,増加していく認知症患者に対応するためには未だ不十分であることは言うまでもない.1人でも多くの精神科専門医に,本学会認知症診療医の資格認定を受けていただいて,認知症診療に参画してもらうことを期待している.
 日本精神神経学会認知症委員会は,認知症診療医をめざす人の学修に供するため,2019年6月『日本精神神経学会 認知症診療医テキスト』を刊行して,本学会専門医に配布した.認知症の予防,病態,診断,治療について解説した認知症診療医テキストは,認知症診療において精神科医に期待されていること,精神科医が果たしうること,果たすべきことについてのミニマム・エッセンスをコンパクトにまとめたものであったが,本学会専門医のみならず,多くの専門職に広く受け入れられ,好評であった.
 この度,日本精神神経学会認知症委員会では,認知症診療医による診療に役立つことを目的として,『認知症診療医テキスト2—症例とQ&Aに学ぶ—』を刊行することになった.臨床とは症例から学び続けることであるが,認知症診療においても,症例の積み重ねが重要であることは言うまでもない.とりわけ認知症のような社会的な要因が関与する疾患においては,症例の積み重ねはひときわ重要である.そのような意味から,この度の『認知症診療医テキスト2』では実際に経験した症例を委員が持ち寄り,広く読者に役立つ症例を提示し,その症例の診療のポイントを記載する内容とした.
 臨床の場で患者さんと対峙する場合には,個々の症例について,知っていること,知らないと知っていること,知らないことさえ知らないことの3つのレベルを区別して対処することが求められるが,症例の提示にあたっては,このような3つのレベルの事項がわかりやすくなるように,症例提示の後に診療のポイントと関連するQ&Aを加えた.
 16症例の掲載順序についても,同様の方針とした.最初の5症例は,手順を踏んで診察を進めていけば認知症の正しい診断とその対応に到達することが容易であった症例である.続く3症例は,日常臨床でよく遭遇する認知症からの鑑別診断が求められるうつ病,妄想性障害,軽度認知障害の症例である.次の部分には,主治医として工夫が必要となった認知症症例として,以下の4症例を提示した.うつ症状からレビー小体型認知症を発症した症例,家族にとってレビー小体型認知症の診断を受け入れ難かった症例,介護サービスへの導入が困難であったアルツハイマー病例,がん治療を拒否したアルツハイマー病例である.そして,最後の部分には,精神科医療の関与が最も必要とされている若齢発症アルツハイマー病の4症例を提示した.患者の認知機能低下が急速に進行し同時に配偶者がうつ病となっていた症例,離職を余儀なくされ多職種による介護サービスで支援した症例,公的サービスを利用しながら在宅生活を支援した例,3種類の脳機能画像検査を踏まえて診断した若齢発症アルツハイマー病の症例である.
 Q&Aには臨床場面で患者さんやご家族,介護者が知りたいと思っている合計88の質問を掲載した.主治医として,このような疑問を持っておられる方が多いということを気に留めながら臨床場面での説明に役立てていただきたいと思っている.Q&Aの掲載順については,掲載した症例に直接関係するものについては各症例の後に掲載したが,それ以外の51個のQ&Aは,後にまとめて掲載した.Q&Aの解答についても,知っていること,知らないと知っていること,知らないことさえ知らないこととを区別して説明するように心がけた.
 認知症は,患者数の多さ,罹病期間の長さ,障害の重さからなどから,21世紀最大の克服すべき疾患である.そして,認知機能障害のために,患者さんの社会的生活機能,個人的生活機能が大きく障害されることを考え合わせると,認知症は精神科医がすすんで取り組むべき疾患である.本書が,新たに日本精神神経学会認知症診療医となられた精神科医にとって,認知症臨床の第一歩を踏み出す後押しに役立つことを祈念している.

2021年8月10日

武田雅俊

おもな目次

第1章 手順を踏んで認知症を診断・理解する
CASE 1 在宅介護を支えることができた若年性アルツハイマー病の症例   森村安史 20
 症例提示:60歳代後半,女性 20
 臨床のキーポイント 21
  ① 左右差の強い脳萎縮を示すアルツハイマー病
  ② ADAS-JCog
  ③ CDR
  ④ ADの深部白質の虚血性変化の意義と評価
  ⑤ 介護保険の要支援・要介護
  ⑥ FAST
  ⑦ 短期入所
  ⑧ 認知症の身体合併症
  ⑨ ミオクローヌス
CASE 2 パーキンソン症状が前景となったレビー小体型認知症   森村安史 26
 症例提示:80歳代後半,男性 26
 臨床のキーポイント 27
  ① レビー小体型認知症の診断基準
  ② DLBの薬物療法
  ③ 時計描画テスト,錯綜図テスト
  ④ DLBのパーキンソン症状
  ⑤ DLBの睡眠障害
  ⑥ DLBに対する抗パーキンソン病薬
CASE 3 アルツハイマー型認知症と診断されていた前頭側頭型認知症   内海久美子 31
 症例提示:50歳代半ば,男性,左利き 31
 臨床のキーポイント 34
  ① 脳脊髄液のタウ蛋白の上昇
  ② 時刻表的行動
  ③ 若年性認知症の本人と家族の会
  ④ 相貌失認
  ⑤ 指定難病
CASE 4 認知障害と歩行障害が軽微であったため診断に難渋した特発性正常圧水頭症例   數井裕光 37
 症例提示:70歳代,男性 37
 臨床のキーポイント 41
  ① 特発性正常圧水頭症について
  ② iNPHの3徴の特徴
  ③ iNPHの形態画像所見
  ④ タップテスト
  ⑤ 脳神経外科での入院治療
  ⑥ 術後の経過観察
  ⑦ 精神科で遭遇しやすいiNPH例の特徴
  ⑧ 脳神経外科医との円滑な連携のコツ
CASE 5 老年期に幻覚,妄想症状で発症し,その後認知症が出現した症例   水上勝義 47
 症例提示:80歳代,女性 47
 臨床のキーポイント 49
  ① 老年期に発症した幻覚,妄想状態
  ② 記憶障害の特徴
  ③ 支持的・受容的な対応
  ④ 抗精神病薬の使用
  ⑤ 通所サービス,ショートステイ

第2章 認知症以外の疾患から鑑別する
CASE 6 精神病症状を伴ったうつ病性仮性認知症の1例   布村明彦 54
 症例提示:70歳代,女性 54
 臨床のキーポイント 56
  ① 自身の機能低下に対する態度と発症の様式
  ② 遅延再生と再認
  ③ うつ病とレビ−小体型認知症との鑑別
  ④ うつ病性仮性認知症
  ⑤ 抗うつ薬の選択と投与量・投与期間
  ⑥ うつ病寛解後の認知機能
CASE 7 嫉妬妄想を呈した妄想性障害の1例   三村 悠,三村 將 61
 症例提示:70歳代,女性 61
 臨床のキーポイント 64
  ① 事実か妄想かを確認
  ② 他の精神疾患との鑑別
  ③ 個人史のなかにヒントをみつける
  ④ 認知症に伴う妄想の特徴
  ⑤ 神経心理学的検査で得られるもの
  ⑥ アミロイドPET,タウPET
CASE 8 健忘型MCIと診断された1例   水上勝義 68
 症例提示:70歳代,女性 68
 臨床のキーポイント 70
  ① 軽度認知障害とは
  ② MCIの診断
  ③ MCIの原因
  ④ MCIの対応

第3章 工夫が必要となる認知症の診療場面
CASE 9 抑うつで発症したレビー小体型認知症の症例   山城佐知,相澤明憲 76
 症例提示:60歳代,男性 76
 臨床のキーポイント 79
  ① 認知症を伴うパーキンソン病とレビー小体型認知症
  ② 精神科と神経内科の役割分担
  ③ 生活行動の自立に影響する認知機能低下とパーキンソン症状
  ④ パーキンソン病の症状
  ⑤ PDD患者の入院形態
  ⑥ 抗パーキンソン病治療薬による妄想とせん妄
  ⑦ せん妄への薬物療法
  ⑧ MIBG心筋シンチグラフィ
  ⑨ DLBの薬物療法
  ⑩ DLBに対する支援
CASE 10 うつ病と診断され当院に紹介された後,レビー小体型認知症と診断したが家族が診断に疑問を抱き苦慮した1例   松本均彦,長尾喜一郎 84
 症例提示:70歳代,女性 84
 臨床のキーポイント 86
  ① 抗うつ薬の副作用
  ② うつ病患者の自殺企図・自殺未遂
  ③ うつ病の妄想とレビー小体型認知症の幻覚・妄想
  ④ 抗精神病薬の副作用
  ⑤ 病前認知機能と認知症の診断
  ⑥ 軽度認知機能障害へのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬の投与
  ⑦ DLBの薬物療法
  ⑧ DLBの認知機能低下の経過
CASE 11 介護サービス導入に抵抗したアルツハイマー型認知症の1例:介護家族のエンパワメントの過程   布村明彦 90
 症例提示:80歳代,女性 90
 臨床のキーポイント 93
  ① 主訴は本人と家族に分けて記述しておく
  ② 日常生活活動(ADL)障害を見極める
  ③ 初診面接では患者の「昔取った杵柄」に触れる
  ④ 介護サービス利用のタイミングを遅らせない
  ⑤ 介護保険主治医意見書作成のコツ
  ⑥ 介護家族のエンパワメント(自己効力感)
CASE 12 癌が疑われ検査も治療も拒否したアルツハイマー型認知症   内海久美子 98
 症例提示:80歳代,女性 98
 臨床のキーポイント 101
  ① 考察ポイント1
  ② 考察ポイント2
  ③ 高齢者の居住場所をどのように選択するか
  ④ うつ病と軽度認知障害の鑑別
  ⑤ 睡眠導入剤と認知機能
  ⑥ 認知症患者における居住場所の変化とデイサービスの機能と役割
  ⑦ Best Supportive Care(BSC)
  ⑧ 認知症グループホームの活用と自己達成感

第4章 若年発症認知症の患者と家族を支える
CASE 13 急速に進行する若年性アルツハイマー病患者をうつ病の夫が介護していたケース   三村 將 106
 症例提示:50歳代後半,女性 106
 臨床のキーポイント 109
  ① 家族に内緒で受診
  ② 仕事が楽しくなくなって退職
  ③ 交通機関の利用も可能
  ④ セカンドオピニオンと継続通院
  ⑤ アルツハイマー病とレビー小体型認知症
  ⑥ 夫がうとうとしている間に自宅を抜け出した
  ⑦ 夫のうつ病が増悪
  ⑧ 急速な進行
CASE 14 解雇されたことを理解できず出勤しようとする若年性アルツハイマー型認知症:多職種で支え在宅介護を可能にした症例   内海久美子 116
 症例提示:50歳代,男性 116
 臨床のキーポイント 121
  ① 自立支援医療費制度
  ② 認知症行動障害尺度(DBD13)
  ③ 障害者就労継続支援B型施設
  ④ 若年性認知症支援コーディネーター
CASE 15 家族教育と重度認知症患者デイケアにより,在宅生活を続けた若年性アルツハイマー病の症例   渕野勝弘 123
 症例提示:60歳代,女性 123
 臨床のキーポイント 124
  ① 若年性アルツハイマー病と遺伝
  ② 頭部CT像の診断
  ③ アセチルコリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬の副作用
  ④ HDS-R,MMSE
  ⑤ 重度認知症患者デイケア(医療保険)
  ⑥ 地域連携パスの活用
  ⑦ 家族対応
CASE 16 3種類の脳機能画像検査が診断に有用であった若年性アルツハイマー病例   數井裕光 130
 症例提示:50歳代,女性 130
 臨床のキーポイント 136
  ① 認知症診療でよく実施される脳機能画像検査
  ② 脳血流SPECT検査が有用な症例
  ③ ドパミントランスポーター画像検査,MIBG心筋シンチグラフィ検査が有用な症例
  ④ 脳機能画像データ解析における重要な進歩
  ⑤ 脳機能画像検査の依頼書の記載のコツ

Q&A 139

一般知識編
Q 回復する認知症もありますか?
Q うまれつき知的機能が低い人は認知症になるものですか?
Q 若年性認知症はどのような症状ですか? 一般の認知症とは違うのですか.特徴的な点,あるいは注意すべき点などがあれば教えてください.
Q この病気は「脳の器質的な変化により発症し,治療法はなく,変化を遅らせることにとどまる」と聞きます.最近では運動や精神活動で「予防できる」と聞きますが本当ですか?
Q 健康な日本人が認知症検査を受けると9割の人が認知症と診断されるそうです.日本人の9割は世界的にみて記憶力が悪い種族なのでしょうか?
Q 脳内の老人斑は皮膚に現れるものと同じでしょうか?
Q 老人斑の数は認知症の程度と比例するのでしょうか?
Q 全身性アミロイド症患者ではアミロイドβ蛋白も蓄積しやすいのでしょうか?

予防・リスク編
Q 睡眠障害とアルツハイマー病の関係について教えてください.
Q 糖尿病とアルツハイマー病の関係について教えてください.
Q 薬の作用によるAD様症状とPD様症状にはどのようなものがありますか?
Q アルツハイマー病の予防のために心掛けることにはどのようなものがありますか?
Q 難聴が認知症のリスクと言われるようになりましたが,どのような関係があるのでしょうか?
Q アルツハイマー病と女性ホルモンの関係について教えてください.

診断・鑑別編
Q 認知症の人は,言葉に障害が出ることがあるのでしょうか.他人の言っていることを理解できないときがありますか?
Q 認知症を心配してもの忘れ外来を受診したら,どのような検査をするのでしょうか.
Q 認知症症状としての人格変化は記憶障害と同じくらい早期に出現するようですが,早期診断の有効な手掛かりとなりうるでしょうか?
Q 内科疾患により認知症を発症することがあるようですが,どのようなものがあるのでしょうか?
Q 認知症の父が意識不明になり倒れました.救急病院では肝性脳症といわれました.肝性脳症と認知症は違うのですか?
Q 隣家に60歳代の一人暮らしの女性がいます.被害妄想が強く,近所の人が困っています.この人は認知症ですか?
Q アルツハイマー病にみられる妄想は,レビー小体型認知症や統合失調症などの妄想とは性質が異なりますか? また違いがみられる場合,鑑別診断の上で参考になりますか?
Q 仮性認知症という言葉をときどき聞きますが,仮性認知症は認知症とどう違うのですか?
Q 認知症の人のもの忘れと普通の人のもの忘れとはどう違うのですか? もの忘れの程度や症状について教えてください.
Q パーキンソン病とレビー小体型認知症の違いを教えてください.
Q 認知症患者の在宅診療では,どのような点に気を配り診ていったらよいでしょうか.家族に対するアドバイスを含めて教えてください.
Q レビー小体型認知症とアルツハイマー病の違いを教えてください.
Q スクリーニング検査でHDS-RとMMSEがよく用いられていますが,どのような違いがありますか?
Q アルツハイマー病以外の変性性認知症とアルツハイマー病との鑑別は可能でしょうか?
Q 認知症とアルツハイマー病は同じですか?
Q MRIにより脳梗塞が多く確認されましたが,今のところ認知症症状は全くみられません.こうした患者さんには認知症の予備軍として予防あるいは治療にあたるべきですか?
Q アルツハイマー病と脳血管性障害を合併した患者さんの場合,どちらに比重を置いて治療にあたるべきですか?
Q アミロイドアンギオパチーによる認知症について教えてください.

症状・対応・介護編
Q 同じことを何度も言います.どのように対応したらよいでしょうか?
Q 何回言っても理解してもらえません.わかってもらうにはどのように対応したらよいでしょうか.
Q 配偶者にもの忘れが多いので,病院を受診するように勧めていますが,応じてくれません.どのように対処すればよろしいでしょうか?
Q 介護で疲れない工夫や症状を悪化させない工夫など,上手な介護の工夫について教えてください.
Q なぜ,徘徊するのでしょうか? どのように対応したらよいでしょうか?
Q 若年性認知症の人が昼夜問わず暴れ回り,徘徊します.どのような対応が必要なのでしょうか?
Q もの盗られ妄想へのよい対応法はありますか?
Q どこに相談したら,認知症のことを相談できますか?
Q 認知症の人への接し方のポイントと話し方の注意点.
Q できることはできるだけ自分でやってもらうようにと指導されますが,具体的な方法を教えてください.
Q 認知症を認めたがらない父に診断・治療を受けてもらうにはどうしたらよいでしょうか?
Q デイサービスの利用を嫌がるのですが,どうしたらよいでしょうか?
Q 認知症の人との旅行の注意点を教えてください.
Q 夕暮れ症候群へのよい対応法はありますか?
Q 認知症の人の昼夜逆転は改善できますか?
Q 自動車の運転が心配です.やめてもらう方法のアドバイスをお願いします.
Q 認知症の人にやってほしくないことを理解してもらうコツを教えてください.
Q 認知症の夫に「計算問題」を勧めますが拒否されます.何か頭を使うことをしてもらうにはどうしたらよいでしょうか?
Q 認知症の夫は以前にも増してプライドが高く怒りやすくなりました.どのように対応したらよいのでしょうか?

Q 力の強い認知症男性に殴られトラウマになりました.殴るには理由がある,介護方法が悪いのではないか,認知症だから仕方がないなどとも考えますが,実際,認知症の人の暴力にどのように対応したらよいでしょうか?

Q 認知リハビリテーションはどのような症状に対して有効なのでしょうか?
Q 食事をしたことを忘れてしまいます.
Q 認知症の人の食事を介助するコツを教えてください.
Q 食事を手づかみで食べるのをやめてもらう方法を教えてください.

Q 父親が84歳で認知症と診断され,86歳で転倒し入院.入院後,食欲がなくなり,経口摂取が困難となり,胃ろうにしたところ,元気を取り戻し,認知症で胃ろうの患者を受け入れる施設に入れました.今後どうなるのでしょうか?

Q 認知症による異食の理由と対応方法を教えてください.
Q 最近,母が外出したがらなくなり,いつも同じ服を着ているようになりました.認知症でしょうか?
Q 認知症の妻の収集癖を止めさせる方法があれば教えてください.
Q お金をしまったことを忘れてしまいますが,よい対応法はありますか?

Q 88歳の母は今まで健康でしたが,最近,私ども夫婦が家を購入し,母もその費用を負担してからお金にうるさくなり,いつもお金の心配をするようになりました.認知症なのでしょうか?

Q 認知症の人の金銭管理について教えてください.とくに独り暮らしの場合の注意点も教えてください.
Q 入浴拒否への対応を教えてください.
Q 夜間のトイレ介助について,よい対応方法があれば教えてください.
Q 認知症の母が汚物をタンスの中にしまいこみます.よい対応法はありますか?
Q 部屋や玄関での排泄は,どうしたらよいでしょうか?
Q 弄便(ろうべん)をやめさせる方法を教えてください.

薬物療法編
Q 服薬拒否の対処法を教えてください.
Q 薬の影響で認知機能が低下することがあるのでしょうか?
Q 認知症治療薬を初めて使用するときの注意点や副作用の観察方法を教えてください.
Q 認知機能改善を目的とする認知症治療薬にはBPSDの改善効果もあるのでしょうか?
Q 高齢者に副作用が出やすい理由を教えてください.
Q コリンエステラーゼ阻害薬は血管性認知症のどんな症状に効果あるでしょうか?
Q コリンエステラーゼ阻害薬で精神症状が悪化しましたが,継続すべきでしょうか?
Q コリンエステラーゼ阻害薬に抗精神病薬を併用する場合の注意点を教えてください.
Q スタチンやNSAIDsの認知症に対する作用について教えてください.

法律・社会支援システム編
Q 認知症が疑われたら,どこに相談に行ったらよいですか?
Q 介護サービスを利用したいのですが,どのようにしたらよいですか?
Q 居宅で受けられるサービスにはどのようなものがありますか? 認定前でもサービスを利用できますか?
Q 認知症の人の意思決定とその対応を教えてください.
Q 尊厳死について教えてください.
Q 介護度が低いのですが変更できますか? 介護サービスを利用するには,どのくらいのお金が必要ですか?
Q かかりつけの先生がいません.どうしたらよいですか? かかりつけの先生は変えられますか?
Q 認知症カフェは気軽に参加できるのでしょうか?
Q 施設入所を考えていますが,断られることがありますか? 入所すると認知症は進行しますか?
Q 認知症になった親の預金を引き出せますか? 財産のことが心配です,何か公的制度はありますか?
Q 認知症の人の遺言書は有効でしょうか?

略語一覧 17
INDEX 185