みるみる見える 超入門 Dr.高橋の運動器エコー技塾

 髙橋 周(東あおば整形外科 院長):著

2019年発行 B5判 80頁
定価(本体価格2,800円+税)
9784880027753

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内容の説明

運動器エコーを始める際には、まず、運動器の正常エコー解剖をきちんと理解することが重要であるが、エコー画像のどこを見るべきかがわからずにつまずくことも多い。
大人気セミナーの資料をまとめた本書は、運動器エコーを始める際に役立つ超入門書である。実際のエコー画像と解説のイラストにより、エコー画像のどこを見るべきか、骨や筋がどのように見えるのかを学ぶことができる。骨・筋・腱などの運動器構成体の見え方、腕・肩・足など各部位の見え方をそれぞれわかりやすく解説している。

はじめに

 2001年に秋田大学整形外科の先輩である皆川洋至先生(現在,城東整形外科副院長)と運動器エコーを始めました.当初,エコー機器のデモをお願いしてもメーカーに断られ続けていましたが,Sonic Japanの松崎正史社長からSonoSite®180というポータブルマシンを紹介され,毎日の診療にエコーを使い始めました.当時は,テキストもほとんどなく,日常診療中に描出できなかった部位があると,解剖実習の場にエコーを持ち込み,確認を繰り返す日々を過ごしていました.2007年からは,気仙沼市立病院へ転勤し,外来診療に使うだけでなく,上肢手術のほとんどをエコーガイド下神経ブロックで行いました.2012年に故郷の仙台で東あおば整形外科を開業してからは,手術の代わりに,エコーガイド下インターベンションを用いた積極的保存療法を行っています.以前から,運動器エコーを教えて欲しいという要望をいただくことが多くあり,『運動器エコー技塾』(命名者は松崎社長)と命名したラーニングセンターを院内で立ち上げました.松崎社長には『運動器エコー技塾』の運営やハンズオンのインストラクターも務めていただき,今までの6年間に全国や海外から100名を超える受講者に来ていただきました.また,仙台へお越しになることができない方々のために,『運動器エコー技塾』サテライト講演を毎年全国10数ヵ所で行い,今までに通算66回(約1,700名 受講)開催しました.本書は『運動器エコー技塾』のハンズオントレーニングで用いられてきた資料をまとめたテキストです.運動器エコーをマスターするためには,正常のエコー解剖をきちんと理解することが大切です.運動器エコーのビギナーは,エコー画像のどこを見てよいかがわからないことが多いので,代表的な部位の正常エコー画像の横に認識すべき部位(パターン)をイラストにして掲載しました.運動器エコーを始める際の参考となれば幸いです.また,本書の発行のためにご尽力いただいた新興医学出版社の林 峰子さん,下山まどかさん,この場を借りて心から御礼申し上げます.

2019年1月
髙橋 周

おもな目次

1章 運動器構成体の見え方
 1.骨
 2.骨端線
 3.筋肉
 4.腱
 5.靱帯
 6.硝子軟骨
 7.線維軟骨
 8.末梢神経

2章 肩関節の見え方
 1.前方走査
 2.上方走査
 3.後方走査

3章 上腕の見え方
 1.前方走査

4章 肘関節の見え方
 1.上腕骨
 2.関節部
 3.内側側副靱帯
 4.肘部管
 5.外側上顆部
 6.橈骨骨幹部近位

5章 手関節~手指の見え方
 1.伸筋区画
 2.手関節
 3.手指(掌側)
 4.手指(背側)

6章 膝関節~下腿の見え方
 1.膝関節(前方走査)
 2.膝関節(内側走査)
 3.膝関節(外側走査)
 4.膝関節(後方走査)
 5.下腿(前方走査)
 6.下腿(後方走査)

7章 足関節の見え方
 1.足関節
 2.外側走査
 3.内側走査