日本精神神経学会専門医認定試験問題
解答と解説 第3集〔第7回~第9回〕

日本精神神経学会 専門医制度試験委員会:編著

2022年発行 A4判 212頁
定価(本体価格5,500円+税)
ISBN 9784880028767

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内容の説明

第7~9回精神科専門医認定試験問題の解説集。精神医学の基礎から症例を通した治療対応の判断、社会制度の新知識など領域ごとにわかりやすく解説。専門医試験対策+臨床でも役立つ1冊。

序 文

 日本精神神経学会は、精神医学および精神科医療の進歩に応じ、知識・技能・態度を高めるべく、優れた精神科医を育成することを目的として専門医制度を2002年に作ることを決定し、2006年より認定を開始した。そして、学会の定める研修カリキュラムに従って精神科研修を行ったものに対し、筆記試験および口頭試問を行うことで専門医の認定を行っている。専門医制度は、2009年から新認定制度に移行し、2021年からは、学会認定の専門医試験とともに、日本専門医機構認定による新専門医試験が初めて実施された。
 専門医認定のための筆記試験では、精神医学および精神科医療において必要な最低限の知識を確認すべく、その問題は面接技法や診断、検査、治療法から地域医療や救急・リエゾンなどの総合的な分野と個々の精神疾患に基づく分野から、選択および症例問題と出題様式も変え、受験者の知識を様々な形で確認するよう作成されている。すなわち、専門医研修で経験することが必要な知識を網羅するよう出題しているわけである。
 この解答と解説第3集は、第7回~第9回(2015年~2017年)の専門医認定試験の筆記問題を概説したものである。それぞれの問題は、基本的にICD第10版の診断基準に準拠し作成されているため、2013年に発表されたDSM第5版、2022年に日本語版の発表が予定されているICD第11版とは基準が異なることにより、出題の内容や解答に若干のずれがみられるものがある。専門医として基本的に求められる知識や姿勢は変わらないものの、上記に基づく変化により適切でない出題があるかもしれない。この解答と解説では、出題当時の意図を汲みながら、精神医学の進歩や環境の変化に基づく新たな情報を適切に評価した上で、できるだけ現代の精神科医療に沿うよう適宜解説を加え、これから受験するものに有益となるよう作成しているつもりである。そのため、刊行が遅れたことをご理解いただきたい。加えて、この本を用い学習する折には、記載された参考文献まで読むなど、最新の情報を別の手段で確認することにより、さらに精神科専門医としての適切な知識を身に着けていただきたいと願う。そして、その姿勢のなかに、単に試験に合格するだけでなく、精神科医として、生涯学習につながる良い気づきがあると、若い諸君に期待している。
 精神科専門医は、我々が精神科医として職業的良心に基づき、自らを律するというプロフェッショナルオートノミーを原点に始まった資格であるが、2018年の医師法改正により厚生労働大臣の管理を受けることになった。そして、専門医認定試験においても、国の意向を受け今後変更されていく可能性がある。とはいえ、専門医は、「国民から信頼される専門的治療に熟達した」医師であり、「日本の医療の向上に貢献する」医師でなければいけないわけで、本来の本学会の専門医育成の主旨を外れたものではない。専門医試験では、この解答と解説集に記載された知識に加え、技能や態度が要求されるため、その点でも研修に励んでほしい。本書が精神科医としてのさらなる発展の一助になれば幸いである。

日本精神神経学会 専門医制度試験委員会

おもな目次

総論
1. 面接・精神療法 9
2. 心理社会・精神科リハビリテーション・地域精神医療・保健・福祉・法 16
3. 救急・リエゾン・歴史 26
各論
4. 統合失調症 F2 43
5. 気分(感情)障害 F3 74
6. 神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(摂食障害を含む) F4(F50) 103
7. 児童・思春期精神障害 F7, F8, F9 130
8. 精神作用物質使用による精神および行動の障害 F1 145
9. 症状性を含む器質性精神障害 F0(認知症など) ・睡眠障害 F51, G47 ・てんかん G40, G41 160
10. 成人のパーソナリティおよび行動の障害 F6 190

索引 205

お詫びと訂正

第8回問題63(p117)と第9回問題28(p181)