心臓血管疾患とも密接に絡む慢性腎臓病について、危険因子の理解、進行の評価、治療法を記載。
ネフローゼ症候群や虚血性腎症、血管炎症候群など特定の疾患・病態についても個々に最近の動向を解説。その他、最近注目されている事項についてトピックスとして報告します。

【今月のアプローチ】

巻頭言（木村健二郎）

□危険因子の新たな展開
１．メタボリック症候群と腎疾患（渡辺　毅）
２．睡眠障害と腎疾患の進展　新たな危険因子の可能性をさぐる（長田尚彦）
３．脂質代謝異常と腎疾患の最近の考え方（平野　勉）

□腎疾患のモニタリングマーカー
１．腎機能の指標　臨床的に糸球体濾過量をどう推定するか（今井圓裕ほか）
２．腎疾患における新たなバイオマーカー（上條─池森敦子ほか）

□腎疾患の新しい考え方と治療のあり方
１．日本人と欧米人のCKD（松尾清一）
２．糖尿病性腎症の動向と寛解を目指した治療の考え方（稲見裕子ほか）
３．IgA腎症における最近の知見と新たな治療方法（坪井伸夫ほか）
４．難治性ネフローゼ症候群の管理と治療の新たな可能性（斉藤喬雄）
５．虚血性腎症の早期診断と的確な管理・治療の重要性（八巻　多ほか）
６．血管炎症候群における腎障害の管理と治療（福岡利仁ほか）
７．ループス腎炎の動向と今後の治療戦略の考え方（高沢有紀ほか）
８．嚢胞腎患者の長期予後を考えた管理と治療のあり方（堀江重郎）

□トピックス
１．腎と高血圧　最近の話題（伊藤貞嘉）
２．レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系抑制の腎疾患へのインパクト（林　松彦）
３．心腎連関の新たなエビデンスと総合的治療戦略（井関邦敏）
４．透析療法の最新の進歩　長期予後を改善するための戦略（椿原美治）
５．腎移植の進歩　腎移植後20年以上の長期生着成績向上に向けて（両角國男ほか）

【連　　載】

■診療の秘訣■
肥満患者をみたら空腹時インスリンでインスリン抵抗性を判断（島本和明）
心不全の診断・治療に脳性利尿ペプチド（BNP）（渡辺　淳）
糖尿病性有痛性末梢神経障害（野寺裕之）
自殺予防とうつ病対策（山本晴義）
睡眠時無呼吸症候群（赤柴恒人）
てんかん性ミオクローヌス（井上有史）
ED診療上の注意点（白井將文）

■私の処方■
前立腺肥大症と過活動膀胱の併存例（本間之夫）
発作性心房細動に対する新たな薬物の投与方法（池田隆徳）
急性肝不全の抗凝固療法（持田　智）
喘息吸入ステロイド薬の選択方法（田中裕士）
誤嚥が卯が割れる高齢者は胃炎患者に対する抗菌薬療法（塚田弘樹）
多発性/皮膚筋炎の治療（内野　誠）

■漢方Do & Don't■
かぜ症候群（藤森勝也ほか）

■判例から学ぶ日常診療のクリティカルポイント─入院編─■ケース1,2（日山　亨ほか）