がん薬物療法の適応となる患者数がいちじるしく増加するなか、がん薬物療法の急速な進歩に伴い、より専門的な知識を習得した医師やメディカルスタッフなどの医療従事者が求められている。本特集では、最新のがん薬物療法の特徴から、臓器別の標準治療、代表的な副作用とその対策について、がん薬物療法を専門としない医師や医師以外のメディカル・スタッフも対象として、よりわかりやすく解説した。

【今月のアプローチ】
巻頭言（石岡千加史）
■総論
１．最新のがん薬物療法の特徴と適応（石岡千加史）
２．抗がん剤の種類と作用機序（吉岡 孝志）
３．効果と副作用の評価方法（柴田 浩行）
■各論：がん腫別薬物療法
１．肺癌（椎原 淳他）
２．胃癌（高橋 信）
３．大腸癌（蒲生真紀夫）
４．乳癌（村川 康子）
５．肝癌・胆道癌・膵癌（加藤 誠之）
６．食道癌（角道 祐一）
７．頭頸部癌（鈴木 貴夫）
８．腎癌（高橋 雅信）
９．前立腺癌（石戸谷滋人）
10．子宮癌（大槻 健郎他）
11．卵巣癌（海宝 道子他）
12．骨肉腫・消化管間質腫瘍（下平 秀樹）
13．軟部肉腫（大堀 久詔）
14．悪性リンパ腫（氷室 真仁他）
■各論：新しい抗悪性腫瘍薬
１．アルキル化剤（安田 勝洋）
２．白金製剤（小峰 啓吾）
３．代謝拮抗薬（高橋 昌宏）
４．トポイソメラーゼ阻害剤（今井 源）
５．微小管阻害剤（佐竹 宣明）
６．分子標的治療薬（抗体薬）（加藤 俊介）
７．分子標的治療薬（小分子化合物）（秋山 聖子）
■抗がん剤の副作用と支持療法
１．血液毒性（好中球減少，血小板減少，貧血)（杉山 克郎）
２．消化器毒性（悪心・嘔吐，下痢，口内炎)（酒寄 真人）
３．肺毒性（河合 貞幸）
４．心不全・心毒性（伊藤由理子）
５．腎機能障害・肝機能障害（工藤千枝子）
６．神経毒性（井上 正広）
７．皮膚毒性（西條 憲）
８．過敏症，インフュージョンリアクション（二井谷友公）

■診療の秘訣■
DRについて（木村 隆輔）
消化管出血と心雑音（菊池 大輔）
身体症状の訴えが強い患者への心身医学的アプローチ（天野 雄一）
心原性脳塞栓症の診断（橋本洋一郎）
■私の処方■
神経疾患による起立性低血圧（古澤 嘉彦）
慢性血液透析症例の心障害に対するLカルニチン補充療法（櫻林 耐）
てんかん性脱力発作（小国 弘量）
■診療のエッセンス（朔 啓二郎他）
■診断推論トレーニング■
Case11 咽頭痛，頚部リンパ節腫脹（酒見 英太）