Modern Physician 36-11
高齢者の消化器疾患
―いつもの対処とどこが違うのか！―

高齢者では非高齢者と比較すると、同じ疾患でもより重症である場合が多いだけでなく、その対処法や注意項目も変化しています。単純に年齢で区切ることは難しいですが、合併疾患やポリファーマシーの問題にも目を配りながら個々の患者に合わせた診療を行っていくことが重要となります。高齢患者に比較的多い消化器疾患の特徴や対処の仕方、その注意点について、第一線の執筆陣により各疾患別に解説しました。

【今月のアプローチ】

■巻頭言（木下 芳一）
■総論―高齢者患者の診療上の注意
１．高齢者の栄養療法の一般的注意点（田中 光他）
２．高齢者の薬物療法の一般的注意点（直良 浩司他）
３．高齢腹痛患者の対処時の注意点（瓜田 純久他）
４．高齢吐下血患者の対処時の注意点（八島 一夫他）
５．高齢者の便秘への対処時の注意点（梅沢翔太郎他）
■各論―高齢者の消化器疾患の特徴とその診療上の注意点
１．高齢者の胃食道逆流症（GERD）（小泉 重仁他）
２．高齢者の消化性潰瘍（高橋 信一他）
３．高齢者の炎症性腸疾患（木田 裕子他）
４．高齢者の腸管感染症（山形 和史他）
５．高齢者の大腸憩室炎，憩室出血（水城 啓他）
６．高齢者の虚血性腸炎（山之内智志他）
７．高齢者の食道癌（新田 美穂他）
８．高齢者の胃癌（原田 智他）
９．高齢者の大腸癌―大腸ESD・T1癌を中心に（朝山 直樹他）
10．高齢者の消化管リンパ腫（岡田 裕之）
11．高齢者の胆嚢・胆道結石と胆嚢・胆道感染症（三村 享彦他）
12．高齢者の胆嚢・胆道癌（三好 広尚他）
13．高齢者の急性膵炎，慢性膵炎（工藤 寧他）
14．高齢者の膵癌（川畑 康成他）
15．高齢者の肝障害（吉田 理他）
16．高齢者の肝細胞癌（長谷部千登美他）

■私の処方■
IgG4関連疾患に対する寛解導入療法（山本 元久）
めまいとヒデルギン（津田篤太郎）
仮面うつ病（小川 隆一）
血痰（高橋 典明）
■診療の秘訣■
関節炎の鑑別（長谷川 均）
仙腸関節原性腰痛（AKA-博多法による診断と治療）（黒柳 律雄）
関節リウマチにおける触診の重要性（山岡 邦宏）
不眠症状にひそむ神経疾患（内山由美子）
■学会報告
英国における旅行医学の取り組み―第6回北ヨーロッパ旅行医学会議の演題から―（木村 幹男他）
■投稿論文
軽度認知機能障害評価システムの開発―認知症早期発見のために―（重松 一生他）
■診療のエッセンス■（朔 啓二郎他）

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○次号予告