
ビックリ仰天! まさか中医学、韓医学がフローチャートに?
専門医も驚く、最高峰のフローチャートができました!
誰でも簡単に中医、韓医の処方が選択できる最高のフローチャート!
大ロングセラー「フローチャート漢方薬(2011年)」の出版から15年。とうとう、絶対に不可能と言われていた中医学・韓医学をフローチャートができました。現代西洋医学の発展以前から脈々と続く、両国の知恵に触れ、漢方の魅力を再確認ください。「フローチャート漢方薬治療」と並べて読むと、3つの立場の違いがわかります。当然ですが、いつもの安心・簡単なフローチャート形式です。
はじめに
僕が師匠の松田邦夫先生に師事して漢方を懸命に勉強していた頃,漢方診療の重要性を科学的に証明したく,漢方診療を行った群と行わない群の比較臨床試験を画策していました.そのためには,漢方診療を行わないコントロール群の開発が必要でした.そこで,松田邦夫先生を徹底的にパクリ(TTPして),症状から導き出される第一選択の漢方薬を『フローチャート漢方薬治療』(新興医学出版社,2011年)としてまとめ,出版しました.出版当時は,漢方診療を行わずに処方選択をすることに対して批判的な意見が大多数でしたが,松田邦夫先生の庇護のもと,潰されることなく今日までフローチャートシリーズシリーズとして生き延び,そして30冊を数えるまでになりました.
松田邦夫先生の漢方は和漢(日本漢方)です.厚生労働省は,一般用漢方製剤製造販売承認基準にある294処方と,医療用漢方薬にのみ記載がある4処方の298処方のみ,漢方製剤と名乗ることを認めています.詳細は『医師のための漢方製剤ガイドブック』を御一読下さい.僕は中医学を垣間見たくなり,ネットサーフィンをしたり,神保町の古本屋を訪ねたりして,中医学の書籍を探しましたが,納得できるものがありませんでした.そして,中医学の原著を読みたくなり,中国語の勉強を始めました.今回,本シリーズに『フローチャート中医・韓医漢方薬』が登場しました.和漢以外に興味を持ち始めた方,また和漢の知恵を深めたい方には最良の書籍と思います.是非,新しい世界へ飛び込むためにご利用下さい.日本中医薬学会理事長の酒谷薫先生と,われわれのフローチャートシリーズを多数,韓国で翻訳出版して頂いているクォン・スンオン先生,そして中山今日子先生との共著です.
現代西洋薬は,基本的に単一成分からなる製剤です.作用機序が解明されている薬剤が多く,論理的に理解可能です.一方で漢方薬は天然物である生薬の足し算です.天然物ですから多成分系薬剤になります.21世紀も4分の1を過ぎましたが,多成分系薬剤の解析は進んでいません.そんな多成分系薬剤の処方選択の方法や理論はいろいろです.
つまり,多成分系薬剤は複雑系(カオスの世界)です.部分の総和が全体になりません.構成生薬要素還元主義的に漢方の概略は説明可能です.詳細は『3秒でわかる漢方ルール』をご参照下さい.概略を把握して,そして実際に使用して全体が理解できるのです.同じように人体の異常を西洋医学的な部分(パーツ)の不具合として理解し治療することは,論理的でサイエンティフィックに映ります.しかし部分を直しても,全体の調和を考慮しないと治らない疾患や訴えも多数存在します(要素還元主義では答えられない状態).そんな時にこそ複雑系の多成分系の薬剤である漢方薬が役に立つのです.漢方薬の処方選択は本当にいろいろなのです.中医学や韓医学が提唱する人体観をこの書籍で覗いてみて下さい.
和漢と同じく,現代西洋医学の発展以前から脈々と続く知恵が,中国にも,韓国にもあります.その知恵に触れる第1歩として是非,中医学や韓医学の知恵を参考にして下さい.
新見正則
はじめに 新見正則
本書の使い方 新見正則
0.本書を読む前に 新見正則
和漢はモダン・カンポウの頂点 20
中医学はひとつ、和漢は群雄割拠 24
和漢と中医学はまったく違う 25
弁証論治と証候名 27
1.中医学の基本 酒谷 薫
中医学の考え方―「複雑系」としての生命観― 32
中医学の弁証論治―システム診断と治療のアート― 38
2.韓医学の基本 クォン・スンオン
韓医学の考え方―『東医宝鑑』の心身一体― 46
韓医学の四象医学―体質別オーダーメイド医学― 49
3.中医・韓医のフローチャート 酒谷 薫,クォン・スンオン
呼吸器
風邪にかかりたくない 56
インフルエンザ 58
がっちりタイプの風邪 60
ややがっちりタイプの風邪 62
やや弱々しいタイプの風邪 64
弱々しいタイプの風邪 66
咳 68
空咳 70
COPDや気管支拡張症 72
喘息 74
消化器
便秘 76
下痢(西洋薬で無効) 78
高級胃薬として 80
過敏性腸症候群 82
イボ痔 84
繰り返すイレウス 86
口内炎 88
肝炎 90
循環器
高血圧 92
起立性低血圧 94
動悸(西洋医学で異常のないもの) 96
泌尿器
頻尿 98
膀胱炎 100
尿管結石 102
インポテンツ 104
精神
睡眠障害 106
頭痛 108
神経痛 110
認知症 112
悪夢 114
うつ状態・うつ病 116
運動器
整形外科的疾患の痛み止め 118
腰痛の急性期(ぎっくり腰) 120
坐骨神経痛 122
間欠性跛行 124
慢性腰痛 126
変形性膝関節症 128
むち打ち症・頸椎症 130
打撲・捻挫 132
婦人科
更年期障害 134
月経前症候群(PMS) 136
経血過多 138
不妊症・習慣性流産 140
耳鼻科
花粉症 142
めまい 144
蓄膿症 146
扁桃炎 148
鼻出血 150
眼科
アレルギー性結膜炎 152
皮膚科
湿疹・アトピー 154
蕁麻疹 156
手荒れ 158
にきび 160
帯状疱疹後の痛み 162
高齢者
初老期の訴え 164
最期まで元気に 166
子ども
子どもの常備薬 168
虚弱児・虚弱な方 170
おねしょ(夜尿) 172
夜泣き 174
がん
がんになったら 176
その他
手足のほてり 178
のぼせ 180
肥満 182
水太り肥満 184
食欲不振 186
冷え症 188
しびれ 190
暑気あたり(軽い熱中症) 192
疲れ・だるさ 194
呑む前・二日酔い 196
のどの違和感 198
しゃっくり 200
こむら返り 202
腹部膨満感 204
リンパ浮腫 206
しもやけ 208
口渇 210
附録:ツムラにない漢方薬 213
あとがき 216
参考文献 218
索引 222
コラム 酒谷 薫
陰陽学説とフラクタル理論の類似性 16
コラム 特別寄稿 加島雅之
COVID—19に対する中医治療 42
コラム 特別寄稿 藤田康介
現代中国での中医学 43
コラム 中山今日子
AIがひらく新しい学び―韓医フローチャート翻訳の舞台裏 44
コラム 新見正則
証候名は実在するのか 212