傷痕の真実 監察医の見た児童虐待
河野 朗久 著

2008年発行 B6判 283頁
定価(本体価格2,500円+税)
ISBN9784880021683

その他執筆者など▼
内容の説明▼
親子の絆は何より強く、それゆえに本音がぶつかり合って愛情表現の難しさを感じることがしばしばあります。…(中略)…
「思いやり」をいかに上手に表現するか、あるいは相手の立場をいかに理解するかということが、児童虐待を理解する上での重要な課題であるに違いありません。…(中略)…
読者の皆様一人一人が「思いやる」心の大切さ、公平な立場から客観的事実を評価することの重要性、そして児童虐待の防止にはどのような視点が大切なのか、その本質を考え、理解し,自ら行動してくださることを願っています。(プロローグより著者のことば)

著者が監察医として体験してきた多くの事実を題材にして執筆。一人でも多くの子どもや親が救われることを願って企画されたものです。
本書は、医師はもちろんのこと児童虐待に関わる看護、福祉、保育士などのさまざまな立場の人々にお勧めします。
著者紹介:河野朗久(こうのあきひさ)
医療法人・河野外科医院理事長。昭和62年、藤田保健衛生大学医学部卒業後、大阪大学大学院・医学研究科にて法医学、麻酔科学を専攻。箕面市立病院麻酔科、済生会富田林病院麻酔科勤務後、米国オハイオ州コロンバス小児病院、チャールズ・フェルゼン・ジョンソン教授の下にて児童虐待の臨床診断の研修を受け、その後ドイツ連邦共和国ミュンスター大学法医学研究所にて乳幼児突然死の研究に携わる。
現在、医療法人・河野外科医院にて外科・麻酔科の一般診療の傍ら大阪府監察医、大阪府児童虐待等危機介入援助チーム委員、兵庫県子ども家庭センター児童虐待対応専門アドバイザー、堺市児童虐待等対応援助事業委員、滋賀医科大学客員講師、大阪府警察本部警察医として法医学の実務にも携わる。専門領域は小児の法医学(乳幼児の突然死、児童虐待、子どもの事故等)[以上は、2008年3月現在]
おもな目次▼
プロローグ

・入学式のアザ

[コラム・赤・青・黄色……経時的変化を示す多彩な傷(身体的虐待の医学的所見)]

・女の子と夜空
・じぞうの絵
・おとうさんが

[コラム・異常心理と正常心理]

・ミニチュアダックスフント
・罪の重さ……「許せない」
・マ・マ……ど・こ・に・い・る・の?

[コラム・乳幼児突然死症候群(SIDS)]

・いつもそばにいて
・全身骨がバキバキ?
・ドドッ・ゴン!
・パパの絵

[コラム・たたいてはいけません(しつけという名の児童虐待)]

あとがき
参考資料