医学書籍・医学雑誌・検査器具の専門出版社
阿部康二:編著
2016年発行 B6判 280頁神経内科的診察力を磨いて日常臨床のレベルを上げよう!
高齢化に伴い、神経内科的診察力は、いまや神経内科医のみにとどまらず、研修医、内科医、総合臨床などの現場などでも求められるようになった。神経内科の日常臨床上必要な検査や処置について、具体的に記述し、初心者でも実際に本書を片手に検査・処置に望めるよう配慮されている。ポケット版がうれしい。
改訂第2版の発刊に寄せて
神経内科(Neurology)は,内科の重要な一部門として広く日本社会に浸透してきたが,最近の高齢化社会の進展に伴い近年ますますその重要性が増大してきている.いわゆるCommon Diseaseである脳卒中や認知症,パーキンソン病といった代表的な神経内科疾患は全て老化と関連した疾患であり,今日では神経内科的素養なしにはどの診療科でも十分な診療ができないと言っても過言ではなくなってきている.このような事情からか,実際に初期研修や後期研修のローテーションにおいて神経内科を選択する研修医の数も年々増加している.それは恐らく神経内科診療を通して,現代医学教育に不足がちな「診察力」が身につくからであろうと筆者は推察している.またいわゆる神経難病といった神経内科特異的な疾患は,在宅医療を長く継続する場合も多く,一般内科医による往診在宅医療では一定レベルの神経内科的経験が求められている.2016年4月 岡山市にて
阿部 康二