新見正則・千福貞博・坂﨑弘美:著
2017年発行 B6変型判 160頁患者さんを増やしたい人、外来がうまくなりたい人、必読!
まったく診療スタイルの異なる3人の外来診療の達人にはそれぞれのナンパ術がありました。外来好きの先生は何が違うのか、患者さんで溢れた繁盛する外来はどこが違うのか。人気の秘密を披露します!
推薦の言葉
外来診療は患者が医師を信頼し、医師が患者に深い愛情を持つことで成り立ちます。平成二十九年十月
社団法人日本東洋医学会元会長名誉会員
松田邦夫
あとがき
漢方にフローチャート的考え方を導入する画期的な本を多数出版してきた。ある日、フローチャートシリーズの講演会に坂﨑弘美先生が挨拶に来てくれた。それが坂﨑先生との出会いで、その後の友情の始まりだ。どちらからともなく「ナンパ」されたのであろう。小児科のフローチャートを一緒に書こうという相談を快く引き受けて頂いたのがついこの前のようである。
その坂﨑弘美先生から「ナンパ外来」の本を書きたいというお誘いがあり、もちろん即諾したのである。彼女の外来を見学に行って、「ナンパ」の真意を感じ取っていたからである。そして共通の友人である千福貞博先生も「ナンパ仲間」に入れようということになり、千福先生にも快諾を頂いて3人での出版に至ったといういきさつだ。
僕は、人生は出会いだと思っている。つまり「ナンパ」の連続だ。自分の人生が楽しくなる人に出会いたいのである。僕の漢方の師匠である松田邦夫先生とも運の良い出逢いだった。僕が漢方には興味は持ったものの、どうも納得できる先達に巡り会えないときに、そして「もう漢方はやめようか」と思っていたとき、偶然に東京駅前の講演会で松田邦夫先生の講義を拝聴する機会に恵まれ、そして直感的にこの人に習いたいと思ったのだ。そして渾身のラブレターを書き、運良く陪席の機会を頂いのが10年以上前になる。
そして、最初に漢方の本を書きたくなった頃、偶然にも新興医学出版社の林さんとのご縁があった。最初にお会いしたときに、この人に、この出版社にお世話になろうと即断したのである。新興医学出版社が伝統的な漢方を教える先生とのお付き合いの深い会社であれば、伝統から外れる、パラダイムシフトのようなフローチャートシリーズやモダン・カンポウシリーズは上梓できなかったであろう。これも「ナンパ」の感激と同じものだ。本当に僕は人の縁に恵まれていると思っている。そして、いつもいつも僕の漢方への思いを体現する知恵をくれる、そして僕の漢方シリーズを支えて頂いている新興医学出版社の林峰子社長に御礼を申しあげる。
今回の著者3人は良き友人ではあるが、まったく同じ診療をしている訳ではない。それぞれの外来風景があるのだ。そんな思いを著者同士も感じる著書であり、お互いに勉強になる本となった。そして是非、臨床が、外来が、漢方が好きな先生に読んで頂きたいと思っている。
著者を代表して 新見正則