医学書籍・医学雑誌・検査器具の専門出版社
千福貞博(センプククリニック 院長):著
2018年発行 B6判 80頁
西洋医学では診断名を基に治療を開始するため、検査値や所見に異常がなく、診断名がつかない患者は治療に進むことができない。一方、漢方医学は、脈診・舌診・腹診からヒントを得て治療法を選定するため、このような医療難民を救える可能性がある。
手技の習得が難しく、気後れしがちな漢方診察であるが、本書では元外科医の著者が自身の経験を基に楽しく・わかりやすく漢方診察の方法を解説している。
はじめに
テレビ番組や小説などに医師が登場すると,手術が卓越して上手で「失敗しない」主人公が登場してくることがあります.もちろん,その主人公は相当努力して技術がうまくなったようです.しかし,その医師が後輩たちを集めて,わかりやすく技術を伝授しているシーンは少ないです.この理由は簡単です.失敗したことのない人は,何が難しいのかがわからず,教育者としては最低だからです.ついでながら,こういう主人公は論文執筆や研究をしていないことが多く,馬鹿にしているようなシーンもあります.
千福貞博
1.漢方診察の目的と意義
1.はじめに
2.漢方診察の使い分け
3.初心者が体得すべき必要最低限の診察とは
2.脈診
1.浮脈と沈脈
2.数脈と遅脈
3.滑脈と渋脈
4.実脈と虚脈
5.脈診の最後に
3.舌診
1.歯痕舌と胖大舌
2.鏡面舌
3.紅舌
4.淡白舌
5.暗紫色舌と舌下静脈怒張
6.白苔舌と黄苔舌
7.地図状舌
8.黒苔舌
9.舌診の最後に
4.腹診
1.診察の位置
2.腹力
3.腹直筋緊張
4.心下痞鞕
5.胸脇苦満
6.臍上悸
7.瘀血
8.小腹不仁
9.振水音
10.腹壁の温度
11.腹診の最後に
5.模擬診察①
1.患者
2.問診
3.脈診
4.舌診
5.腹診
6.最終診断
7.服薬指導
6.模擬診察②
1.患者
2.問診
3.脈診
4.舌診
5.腹診
6.最終診断
7.服薬指導