最新抗菌薬療法マニュアル
渡辺 彰 編著
2009年発行 B5判 140頁
定価(本体価格3,500円+税)
ISBN9784880026886
内容の説明▼
種類が多く使い分けが難しい抗菌薬。
特に治療面では整理・理解して適正かつ効果的に抗菌薬を使用することが重要である。
第1章では、多数ある抗菌薬を系統ごとに整理し、それぞれの特徴と適応について非常にわかりやすくまとめられている。どの薬がどの菌に、またなぜどのように効くのかについてを理解できる内容となっている。
次の第2章では、対象を呼吸器疾患に絞り込まず各領域の専門的見地から、日々遭遇する疾患それぞれに対しての薬選択の視点、治療計画について取り上げ、幅広いニーズに対応できるよう考慮。知っておきたい治療のポイントや注意事項、さらに最新の話題を加え、実際の臨床場面で役立つ情報が多く盛り込まれた。
本書は、感染症への対策、治療の重要性が改めて問われる今、抗菌薬療法を実施する際に手元に持っておきたい参考書として、ぜひお勧めしたい一冊である。
おもな目次▼
I.抗菌薬各論
1.抗菌薬はどのように分類するとわかりやすいか?
2.β-ラクタム系抗菌薬とは? その特徴と適応
3.マクロライド系・ケトライド系・リンコマイシン系・テトラサイクリン系抗菌薬の特徴と適応
4.キノロン系薬とアミノグリコシド系薬の特徴と適応
5.グリコペプチド系・オキサゾリジノン系・ストレプトグラミン系抗菌薬の特徴と適応
6.抗菌薬の有効性を高める使い方~PK-PDを含めて~
7.抗菌薬の安全な使い方
II.疾患各論
1.髄膜炎と敗血症;何を選んでどう使うか?
2.市中肺炎;何を選んでどう使うか?
3.院内肺炎;何を選んでどう使うか?
4.医療ケア関連肺炎;何を選んでどう使うか?
5.肝・胆道系感染症;何を選んでどう使うか?
6.腸管感染症;何を選んでどう使うか?
7.外科感染症の治療と予防;何を選んでどう使うか?
8.尿路感染症;何を選んでどう使うか?
9.眼科感染症;何を選んでどう使うか?
10.耳鼻咽喉科感染症;何を選んでどう使うか?
11.産婦人科感染症;何を選んでどう使うか?
12.整形外科感染症;何を選んでどう使うか?
13.歯科・口腔外科感染症;何を選んでどう使うか?
14.小児感染症の特徴と抗菌薬の使い方
15.高齢者感染症の特徴と抗菌薬の使い方
III.抗菌薬治療の実際
1.かぜに抗菌薬を使うのか? 使わないのか?──小児
2.かぜに抗菌薬を使うのか? 使わないのか?──成人・高齢者
3.抗菌薬開始のポイントは何か?
4.抗MRSA薬の使用を決めるポイント
5.MDRP(多剤耐性緑膿菌)にどう対処するか?
6.抗菌薬終了の判断はどのように行うか?
IV.そこが知りたい、ミニ知識
1.MIC、subMIC、MBC、MPCとは何か?
2.薬剤感受性成績はこう読む
3.原因菌と定着菌はこう判別する
4.バイオフィルムとは? クォーラムセンシングとは?
5.マクロライド少量投与はいつまで続けるのか?
6.PK-PDとは何か? 臨床ではどう役に立つのか?
7.TDMはいつ、どのように行うか?
8.レスピラトリーキノロンとは?
9.抗菌薬サイクリングは本当に有用か? ミキシングとは何か?
10.皮内反応はなぜ行わなくともよいのか?