医学書籍・医学雑誌・検査器具の専門出版社
髙橋 周(東あおば整形外科 院長)・松崎正史(ソニックジャパン株式会社 代表取締役)・山口睦弘(ヘルスケア人材育成協会 理事):編著
2016年発行 B5判 160頁今、整形外科はエコーでみる時代!!
これから日常診療にエコーを取り入れたい臨床医やコメディカルのために、「運動器エコー」のはじめ方教えます! 初学者でも理解しやすいように、エコーの基礎知識から臨床技術まで、画像や図解を多用して解説しました。
はじめに
エコーを使い始めたのは1991年、仙台市立病院の外科研修医として救急センター勤務のときでした。外傷や子宮外妊娠による腹腔内出血、腎破裂などの診断、いわゆるFASTを行っていました。その後、母校(秋田大学)の整形外科に入局し、骨軟部腫瘍の診療と平行してスポーツ医学(特に帯同やコンディショニング)に従事していました。2001年にソニックジャパン株式会社の松崎正史さん(本書の編集者)を通じてポータブル型超音波診断装置SonoSite180と出会いました。医局の先輩の皆川洋至先生(城東整形外科)らと外来診療で使うだけでなく、スポーツ現場(帯同や検診)でもエコーをとり入れ、その魅力にワクワクしながら使い倒しました。検診現場での山口睦弘さん(本書の編集者)との出会いを始め、エコーを通じて数多くの素晴らしい方々と出会うことができました。その後、気仙沼市立病院勤務を経て、東あおば整形外科を開業し、毎日エコーを用いた運動器診療を継続しています。当院では、約60%の患者さんを単純X線写真を使わずにエコーのみで診療しています。2016年4月 髙橋 周
あとがき
「運動器エコー」という定義はいつから始まったのだろうか? エコーに長く携わってきた私たちにとっては、シンプルでありながら斬新であるからこそ、扱う多くの職種の方々はその魅了に引き込まれているのではないかと考えます。それゆえ、ここ10年で新しい分野としての地位を獲得したのです。エコーは、一枚の画像で言語、立場を越えたコミュニケーションツールになるだけではなく、使用したい現場でパッとあてることができるため、臨床現場で一番近い存在のモダリティでもあります。現在ではさまざまなシチュエーションで活用されている時代を迎えています。しかしその一方で、一枚の画像にはその真意や思いまで伝わることがなく独り歩きする危険も潜んでいます。2016年4月 松崎正史 山口睦弘
はじめ
Part1 運動器エコーの基本
Chapter1 超音波の基礎 (若松 立也)
Chapter2 装置の使い方:各種設定法 (鳥澤 智里)
Chapter3 運動器構成体の基本画像 (山口 睦弘)
Part2 運動器エコーの実践
Chapter1 肩関節 (木田 圭重)
Chapter2 肘関節 (鈴江 直人)
Chapter3 手関節・手指 (中島 祐子)
Chapter4 大腿・殿部 (村瀬 善彰)
Chapter5 膝関節 (松崎 正史)
Chapter6 下腿 (髙橋 周)
Chapter7 足関節 (笹原 潤)
あとがき
索 引