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令和の時代は「まず、レントゲン」ではなく「まず、エコー」がお約束になる!
エコーガイド下治療をマスターすることで、患者さんが訴える運動器の痛みに対し、的確な「攻め」のアプローチができ、治療効果が飛躍的に向上する!
はじめに
「まず、レントゲン」は、運動器診療のお約束でした。骨に異常がなければ安心でしょうか? 実際には骨以外に主病変がある場合の方が圧倒的に多いはずです。単純X線写真に依存した診療スタイルでは、足首を捻って受傷した足関節痛を「足関節捻挫」、中高年の肩痛を「五十肩」と診断します。放置しても治るから心配ないのでしょうか? 肩の痛みで、何年も痛みに苦しみ、何ヵ月も眠れない患者さんが多くいます。凍結肩は、放置した場合、症状が落ち着くまで数年かかります。足関節を捻って受傷した場合、高校生では90%以上が靱帯損傷ですし、小学生では約80%が単純X線写真では診断できない裂離骨折です。初期に適切に外固定されなかったために不安定感が残って手術になる患者さんがたくさんいます。令和元年5月 髙橋 周