認知リハビリテーション VOL.25 NO.1 2020

 認知リハビリテーション研究会:編

2020年発行 B5判 72頁
定価(本体価格3,000円+税)
9784880027937

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内容の説明

 特別寄稿では西尾慶之先生が「脳損傷、神経疾患の精神症状を理解するための3つの神経心理学的概念」と題し、複雑な精神症状をいかに理解するか、その道標となる3つの概念について解説。原著・抄録では、若年発症の高次脳機能障害者への介入、前頭葉機能訓練の経過など、年齢や退院後の生活、役割に応じたリハビリテーションの試みを紹介。高次脳機能障害のリハビリテーションに携わる医療関係者に、ぜひお読みいただきたい1冊です。

(編集後記より)

 本誌は認知リハビリテーション研究会発足の翌年である1996年4月第1巻1号以来,紙媒体で毎年発刊を続けてまいりましたが,来年2021年からは電子媒体のみで発刊することとなりました。引き続き,高次脳機能障害のリハビリテーションに携わる幅広い分野の方々が意見交換し合うという研究会の主旨の実現に貢献するため,皆様のご支持を切にお願い申し上げます。

(村松太郎)

おもな目次

特別寄稿
脳損傷・神経疾患の精神症状を理解するための3つの神経心理学的概念(西尾慶之)

原著
1.地域にうもれた高次脳機能障害者への介入:一症例を通じた考察
 (安永佐知歌・佐野有加里・小西川梨紗・島田司巳・酒井 浩)
2.心原性脳塞栓症後に「フレゴリの錯覚」を呈した症例に対するリハビリテーション経過と一考察
 (植村 梓・清水賢治・田後裕之・高橋守正・酒井 浩)
3.軽度外傷性脳損傷後8年経過した症例に対する認知リハビリテーションの効果について
 (伊佐治友梨・豊倉 穣・上間貴史)
4.認知コミュニケーション障害(CCD)と失語症に対するグループ訓練における自己評価法の検討
 (香月 靜・金子真人・佐藤奈津子)

抄録
1.集学的リハビリアプローチが奏功した1慢性疼痛例 ─脳血流SPECT検査とマインドフルネス療法導入の試み─
 (本田哲三・佐藤雅恭・佐藤佳祐・内藤美沙・西尾大祐・笠原美穂・高橋秀寿・出口一郎・西村勝治)
2.息子への執着と不在時の不安を呈する症例への訪問リハビリテーションによる介入
 (伹野修理・大橋利也・鷲崎一成・穴水幸子)
3.未成年発症の高次脳機能障害を持つ患者の予後
 (船山道隆)
4.入院中のリハビリテーションにおける学校の先取り学習の導入:自己免疫脳炎回復途中の中学生の1例
 (中島明日佳・船山道隆・中村智之・稲葉貴恵)
5.右前頭葉の病巣により前頭葉機能障害を呈した症例への前頭葉機能訓練:WCST応用訓練の2症例目への適用と効果の検証
 (菅波美穂・今村健太郎・小林一夫・小松三佐子)
6.右前頭葉の病巣により前頭葉機能障害を呈した症例への前頭葉機能訓練 ─多職種連携により早期自宅退院が可能となった症例─
 (内田優太・今村健太郎・小林一夫・菅波美穂・黒田のぞみ)
7.運動習慣が高次脳機能障害者の臨床像に与える影響の検討
 (青木重陽・福井遼太・殿村 暁・永井喜子)
8.就寝時の病的把握現象に対し手袋着用が有効だった左前大脳動脈領域の脳梗塞の1症例
 (荻野祥代・早川裕子・瀬間久美子・高橋素彦・三村 將)