神経疾患患者の転倒予防マニュアル

日本転倒予防学会:監修
饗場郁子(国立病院機構東名古屋病院脳神経内科・臨床研究部長):編著
鮫島直之(東京共済病院脳神経外科部長):編著
武藤芳照(東京大学名誉教授・日本転倒予防学会理事長):編著

2021年発行 B5判 152頁
定価(本体価格4,500円+税)
ISBN 9784880027975

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内容の説明

高齢者より格段に確率がはね上がる、神経疾患患者の転倒・転落をどのように予防すべきか多角的に理解できる書籍です!

運動・感覚・認知機能が障害されやすい神経疾患患者は、特に転倒・転落に見舞われる可能性が高いとされている。
本書では、各神経疾患における転倒の特徴とその予防のポイントをはじめ、転倒予防グッズの紹介・環境整備の方法などを具体的かつ視覚的に解説。
医療現場はもちろん、家庭や職場など患者家族なども巻き込みながら、少しでも転倒・転落が防止できるようマニュアルとして本書を活用してほしい。

おもな目次

序文

■1章 医療現場で知りたいQ &A
 1.転倒予防対策に対して、患者の同意が得られず困っています。何かよい方法はないでしょうか?
 2.「動く前にナースコールを押してください」と説明しても、ナースコールを押さずに動いて転倒する場合があります。どうすればよいでしょうか?
 3.認知症の患者が転倒予防のために使用しているセンサーの電源を切ってしまいます。どのように対応すればよいでしょうか?
 4.すくみ足があるパーキンソン病患者の転倒予防のために、色々なキュー(手がかり、きっかけ)があると聞きました。キューを選択するポイントを教えてください。
 5.転倒予防のため、1人で動かないように伝えたり、必要に応じて身体拘束を行う場合があります。どのように対応すればよいでしょうか?
 6.疾患ごとの転倒による外傷の特徴はありますか?
 7.階段で転ばないための注意点を教えてください。
 8.退院後の在宅での運動・生活指導で大切なことは何ですか?
 9.脳梗塞後遺症などがある場合、1人で歩いてよいかはどう判断しますか?
 10.車いす移乗時に、転倒予防で注意する点はありますか?
 11.病院のトイレでの転倒予防で気をつけることは?

■2章 各疾患における転倒の特徴と転倒予防のコツ
 1.パーキンソン病(およびパーキンソン症候群)
 2.脳卒中後遺症
 3.特発性正常圧水頭症
 4.進行性核上性麻痺
 5.脊髄小脳変性症
 6.多系統萎縮症
 7.末梢神経障害
 8.筋萎縮性側索硬化症
 9.球脊髄性筋萎縮症
 10.慢性硬膜下血腫

■3章 神経疾患患者の転倒予防の具体的な方法
 1.転びやすい患者を見極める
 2.患者をどう評価するか
 3.運動療法
 4.環境整備
 5.転倒予防・外傷予防グッズ
 6.患者・家族参加型転倒予防
 7.対策を伝える方法(ポスター・川柳など)
 8.各職種の特性とかかわり方
  ①医師
  ②看護師
  ③リハビリスタッフ
  ④薬剤師
  ⑤管理栄養士

■4章 神経疾患患者の環境に応じた転倒予防の基本
 1.家庭
 2.病院の回復期リハビリテーション病棟
 3.介護保険施設
 4.職場
 5.公共施設(駅,百貨店など)での転倒予防

巻末資料1:日本転倒予防学会の転倒予防川柳
巻末資料2:日本転倒予防学会推奨品

あとがき
索引
編者プロフィール