専門医試験の必携書! 本書は、精神神経学会専門医制度試験に出題された、第1回目から3回目までの過去問と解説である。領域ごとに基本的な知識、臨床上重要な知識、文献を提示し、わかりやすく解説した。
序 文
平成16年に精神科専門医制度が発足し、平成21年より新認定制度に移行しはや6年の歳月がたち、このたびようやく「日本精神神経学会 専門医認定試験問題 解答と解説 第1集」を刊行するはこびとなりました。第1集では第1回から第3回(平成21~23年)の試験問題の解答と解説がまとめられています。
新たな筆記試験問題の作成、口答試問の形式の検討など新認定制度における認定試験の形を作り上げる作業は全てが新しい試みであり、手探りの状態の中で始められました。精神科専門医に求められる専門的知識・技量のレベルをどのように設定し、専門医にふさわしい精神科医としての態度などをどのように評価するのか、多くの議論と試行錯誤を重ねてきました。6回の認定試験、そしてこの「日本精神神経学会 専門医認定試験問題 解答と解説 第1集」の作成を経て、認定試験の内容、レベルなどが定まってきたと思います。筆記試験については、受験者の皆様に参考図書など参考とすべき資料を示すことができませんでしたが、本書によって大きな道標を提示できたものと思います。
試験問題は研修手帳に示された範囲・内容に沿って出題されておりますが、基本的に求められる知識に加え、臨床上重要な知識、精神医学の進歩に伴う新たな知識なども加味されています。知識をより深める意味でも、掲載されている「参考文献」までひもといて確実な知識を身につけることをお勧めします。当然のことですが、成書、文献からの知識の習得のみならず、臨床研修の中で、また患者さんを通して生きた知識、そして精神科専門医にふさわしい臨床技量と態度を身につけ、精神科医専門医として社会ならびに患者・家族のために大いに貢献していただくことを期待します。
日本精神神経学会 専門医制度試験委員会
総論
1. 面接・精神療法
2. 心理社会・精神科リハビリテーション・地域精神医療・保健・福祉・法
3. 救急・リエゾン・歴史
各論
4. 統合失調症
5. 気分(感情)障害
6. 神経症性障害・ストレス関連障害及び身体表現性障害(摂食障害を含む)
7. 児童・思春期精神障害
8. 精神作用物質による精神及び行動の障害
9. 症状性を含む器質性精神障害(認知症など)・睡眠障害 ・てんかん
10. 成人のパーソナリティ及び行動の障害
索引