リハビリテーション医学 ミニマムペディア

角田亘(国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学教室主任教授):著

2023年発行 B6変型判 184頁 2色刷
定価(本体価格2,700円+税)消費税10%込(2,970円)
ISBN 9784880028903

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内容の説明

全診療科必携!基本の知識を最短でマスター!
リハビリテーション医療の基礎知識から
診療科ごとの疾患・評価・訓練までコンパクトに網羅
時間がなくても必要なときに知りたい項目をすぐ引ける
持ち運びやすいポケットサイズで効率よく勉強をしたい
医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師の方向け

●序文

リハビリテーション(以下、リハ)医療・医学は着実に進歩・発展を遂げており、現在ではリハ医療・医学がカバーする分野もしくは関連する領域は、非常に幅広くなっている。しかしながら一般的には、6 年間の医学部教育および2 年間の初期研修医教育においては、リハ医療・医学を学ぶ時間はかなり限られている。また、“リハ医療・医学を自らの専門とすることを決心した方々”であっても、B4 版の大型テキストをいきなり読破することは難しい。そのようなわけで本書は、“限られた時間の中で、リハ医療・医学の要点を要領よく学ぶための必携書” として企画された。
私は本書の主な対象を、①医学部の3 ~ 6 年生時にリハ科の講義もしくは臨床実習に挑む医学生、② 2 年間の初期研修中にリハ科の概略を理解したい初期研修医、③リハ医療・医学をあらためて基本から学び直したいリハ科の後期研修医、④リハ科を専門とはしないがリハ医療・医学の最重要事項を把握しておきたい他診療科の医師の方々と想定している。さらに本書は、⑤キャリアの浅いリハ科療法士(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、⑥リハ医療に関わる看護師の方々のお役にも立てるはずである。
本書は、“誰もが知っておくべき(最小限必要な)要点を、もれなくすべて網羅した書” との意で、“ミニマムペディア” と題された。リハ医療は、臨床の場に身を置く医療者であれば、誰もが理解しておくべき“必須の医療分野” である。ひとりでも多くの方々が本書を手にすることで、本邦におけるリハ医療のquantity & quality が高まる(より多くの患者様に、より質の高いリハ医療が提供される)ことを私は切望する。

(角田 亘)

おもな目次

リハビリテーション医療・医学の重要略語一覧 6

1. リハビリテーション医療・医学の基礎知識
1 リハビリテーション医療・医学のコンセプト 10
2 理学療法 12
3 作業療法 14
4 言語聴覚療法 16
5 多職種連携によるチーム医療 18
6 国際生活機能分類 20
7 障害者支援のコンセプト 22
8 筋力と麻痺の評価 24
9 関節可動域の評価 26
10 歩行機能の評価 28
11 日常生活動作・手段的日常生活動作の評価 30
12 物理療法 32
13 廃用症候群(不動による合併症) 34
14 リハビリテーション医療の報酬制度 36
15 リハビリテーション処方 38
16 リハビリテーション訓練のリスク管理 40
17 介護保険制度 42
18 障害者手帳 44
19 就労支援 46

2. 内科疾患(脳神経内科以外)に対するリハビリテーション医療
20 急性心筋梗塞 48
21 慢性心不全 50
22 閉塞性動脈硬化症 52
23 誤嚥性肺炎 54
24 慢性閉塞性肺疾患 56
25 新型コロナウイルス感染症 58
26 慢性腎臓病 60
27 糖尿病 62
28 肥満症・メタボリックシンドローム 64
29 脂肪性肝疾患 66
30 関節リウマチ 68
31 多発性筋炎・皮膚筋炎・横紋筋融解症 70
32 血液腫瘍 72

3. 外科疾患(脳神経・整形・形成外科以外)に対するリハビリテーション医療
33 狭心症(手術患者) 74
34 消化器がん・肺がん(手術患者) 76
35 頭頚部がん 78
36 乳がん(手術患者) 80
37 じょく瘡 82
38 ICU 管理(人工呼吸器管理) 84

4. 脳神経内科・外科疾患に対するリハビリテーション医療
39 脳卒中(急性期) 86
40 脳卒中(回復期)歩行訓練 88
41 脳卒中(回復期)日常生活動作訓練 90
42 脳卒中(回復期)言語訓練 92
43 脳卒中(生活期) 94
44 脳卒中後痙縮 96
45 高次脳機能障害(評価) 98
46 高次脳機能障害(訓練) 100
47 社会的行動障害 102
48 脳損傷後の自動車運転再開 104
49 認知症 106
50 Parkinson 病 108
51 脊髄小脳変性症 110
52 多発性硬化症 112
53 Guillain-Barré 症候群 114
54 筋萎縮性側索硬化症 116
55 末梢性顔面神経麻痺 118
56 精神疾患 120

5. 整形・形成外科疾患に対するリハビリテーション医療
57 大腿骨頚部骨折 122
58 変形性股関節症(非手術患者) 124
59 変形性股関節症(手術患者) 126
60 変形性膝関節症(非手術患者) 128
61 変形性膝関節症(手術患者) 130
62 膝前十字靭帯損傷 132
63 アキレス腱断裂 134
64 腰部脊柱管狭窄症 136
65 橈骨遠位端骨折 138
66 下肢切断 140
67 脊椎圧迫骨折 142
68 腰痛症 144
69 肩関節周囲炎 146
70 脊髄損傷(機能訓練・日常生活動作訓練) 148
71 脊髄損傷(合併症の対応) 150

6. 小児科疾患に対するリハビリテーション医療
72 脳性麻痺 152
73 発達障害 154
74 Duchenne 型筋ジストロフィー 156

7. 全診療科の共通事項
75 入院関連機能障害 158
76 栄養管理 160
77 サルコペニア 162
78 フレイル 164
79 嚥下障害(評価) 166
80 嚥下障害(訓練) 168
81 転倒予防 170
82 よく使用される杖・歩行器・下肢装具 172
83 Barthel 指数 176
84 機能的自立度評価法 177
85 主な介護保険サービス 178

索引 180