てんかんは複数診療科で診療される特殊な疾病である。精神科が主科とされながら、診療を指導できる精神科医療施設が激減しているなか、現在ではその診療格差が問題となっている。またガイドラインが熟読されないが故の不適切診療も散見される。てんかん診療ガイドラインの行間に隠された、てんかん診療のエッセンスを中心に、新規抗てんかん薬と非薬物治療といった最新治療法も加え解説した。

【今月のアプローチ】
巻頭言（岡田 元宏）
■てんかんと社会
１．てんかんの疫学（大塚 頌子）
２．てんかんと道路交通法（宮島 美穂他）
３．てんかんの国際分類（地引 逸亀）
４．てんかんと遺伝子（廣瀬 伸一他）
■診 断
１．小児てんかんの特徴（伊藤 進他）
２．小児てんかんの診断―1989分類と2010提案（髙橋 幸利他）
３．成人発症てんかんの診断（津田 玲子他）
４．高齢発症てんかんの診断（赤松 直樹他）
■治 療
１．小児てんかんの薬物療法（沖永 剛志他）
２．成人発症てんかんの薬物治療（山崎 悦子他）
３．高齢発症てんかんの薬物療法（松本 洋輔他）
４．てんかんの外科治療（岩崎 真樹他）
５．妊娠可能女性てんかん患者の治療（和田 一丸他）
６．てんかんに関連する精神障害の治療法（兼本 浩祐他）
７．てんかん治療の終結（和田 一丸）
８．てんかん（けいれん）重責状態の治療（大澤真木子他）
■新規抗てんかん薬（作用機序・副作用・適応）
１．レベチラセタム（寺田 清人）
２．ラモトリギン（藤原 建樹）
３．トピラマート（植田 勇人）
４．ガバペンチン（岩佐 博人他）

■診療の秘訣■
高齢者医療とケアの立場から（遠藤 英俊）
関節リウマチの原因療法を目指して（青木 重久）
高齢者におけるリウマチ性多発筋痛症（箱田 雅之）
■私の処方■
関節リウマチ（泉山 朋政）
薬物乱用頭痛（伊藤 恒）
片頭痛（間中 信也）
■診療のエッセンス（朔 啓二郎他）
■初心者のための腹部画像―読影のポイント■
第10回 膀胱の画像診断（中島 力哉他）
■大阪腹部超音波研究会報告■
妊娠17週に発症した腸回転異常に伴う穿孔性虫垂炎の一例（前野 知子他）